書店の不動産コーナーへ参りますと、たくさんの書籍が並んでいます。
その中には、マンション投資以外に『アパート経営』『ボロ物件を安く仕入れて』などの文字が並びます。
何だか、アパート投資もちょっと気になりますよね?
そこで、これらの投資方法によるリスクを考え、初めての不動産投資については マンション投資のほうが優れているところを考えてみます。
・アパート経営について
アパート経営を考える際、やはりリスクの7~8割は”対人リスク”と言われています。
入居者が居なくて、泣く泣く家賃を下げざるを得ないなどは、代表的な”対人リスク”ということになります。
素人が『大学など学生が多いから』『職業人口が多いので』などと考えたとて、本当にそうなるか?
適当に思いつく理由に従って投資をするのであれば、これはギャンブルと言わざるを得ないのですね。
ですが『入居者が入りにくい』というのは、長年の勘がなければわからないものです。
勘は経験によって裏打ちされますので、やはり経験豊富な業者さんに当たるのがやはり一番なのです。
大切な条件の一つは、アパートの地域性などでしょうが、地域の状況は必ずしも現況が続くとは限らないのです。
・アパート経営を始めてみたものの…
業者が「この地域ならアパート経営に最適」などとほだされて、投資をしてみて失敗してしまう例を考えてみましょう。
アパートが周囲に少なく、需要がありそう、という触れ込みでアパートを建てることを考えてみます。
ですが…
目下、高度成長期みたいな状況では、ありませんし、地域にもよるかもしれませんが、断然需要が高まる期待は難しいです。
その上、大変なライバルがいるのです。
お気づきでしょうか?
・やはり地域の地主には勝てない…
例えば、あなたが中古のアパートを新規で購入し、何とか手を入れて貸し出すとしましょう。
その際に、アパートの周囲を歩いてみると良いのです。
駐車場、空き地、田畑などが目立ってありましたら、これは危険のサインと考えなくてはなりません。
なぜかというと…
例えば、大東建託などに代表されるような、空き地を持っている地主にアパート経営を持ち掛ける会社があります。
また、地主も何とか土地を有効活用できないかと考えているところです。
つまり、あなたが購入したアパートの周辺には、次々と新築のアパートが立つ可能性があるのです。
となると、よほど安い家賃を提供できないと、”差”をつけられないことになります。
また、地域の地主はすでに土地を持っているので、土地の購入代金は必要がありません。
方や、あなたは土地から購入することになりますので、投資状況を考えれば、明らかに不利ということになります。
同じ新築アパートを借りに立てたとして、投資金額回収・利回りなどを考えれば、既に土地を持っている地主には勝てないことがわかります。
・ボロ物件は果たして儲かるのか?
書店でしばしば見かけるのが『捨て値で売り出されたボロ物件をリフォームして』云々という文言です。
これは、正しいのでしょうか?
ボロ物件は、確かに入手はたやすいのですが、人が住めるまでにリフォームが必要になります。
その費用が、それこそ費用対効果で有利な水準なのか?
大変費用がかかる大規模修繕が、続々と必要になるのではないか?
人が住むのですから、やはり安全性を保障しなくてはならないのです。
生命にかかわるような危険は極力避けなくてはなりません。
瑕疵担保責任(提供側は、要求される品質が欠けていると責任を持たなくてはならない)が発生し、品質保証のために大変な出費が生じては元も子もありません。
このあたりが、素人ではやはり難しいところなのです。
結論からしますと、やはり初心者はワンルームマンション投資がベストという結論になろうかと思います。