「このマンションは良さそうだ」
「いろいろチェックしたけど、大丈夫!」
いよいよ、マンションを購入することになりました。
そこで、ちょっと待った!
気をつけなくてはならない業者には、一定のパターンが見受けられるのです。
そのパターンを紹介しますので、それに当てはまる業者だったら、気をつけなくてはなりません。
宅建業法(宅地建物取引業法)は見れば見るほど、弱い購入する側の立場を保護するように出来ています。
買う側が、素人のケースが多く、なるべく購入者を守ろうという意識の現れだと思います。
ということは、やはり売る側がしたたかであり、購入する側が後から困るケースが多いということも言えるのではないでしょうか?
ここでは、購入するときに注意すべき販売業者の特徴を書いてみます。
・契約を急がせる業者に注意!
不動産取引については、簡単に言えば『重要事項の説明』『契約の締結』と2段階に丁寧に説明がなされることになっています。
購入する側が詳しくなくとも、不審な点があれば気づきやすいようにとの配慮だと思います。
さて、何の販売でもそうですが、売る側が購入をやたら急がせることがあります。
これは、気をつけなくてはならない兆候ですね。
質問をさえぎったり、あまり詳しく説明しない、などは『宅建業法違反』となります。
「お宅の職場の○○さんは、よく存じ上げているんですよ」などといって安心させようとしたり
「手付金をお貸ししましょう」などと持ち掛けたり(宅建業法で禁止されています)
説明時は「宅建士が『宅地建物取引士証を提示した状態で』説明しなくてはならない」と宅建業法で規定されているのです。
その辺りが、きちんと守られているでしょうか?
売買契約を急がせるのは「会社の決算期が近い」とか「営業マンにノルマがある」とか、あなたの利益とは無関係な事情があるのです。
契約は慎重に、疑問は解消させてから契約するようにしましょう。
・家賃を高く設定させようとする業者に注意!
販売業者が管理業者も兼ねるような場合、家賃設定を市価相場より高めに設定しようとしてくる会社があります。
家賃保証も付けるとなると、大家は安心して購入しようとします。
高めの家賃ですので、入居者が付きにくいのですが、1カ月家賃は無料などのフリーレントを駆使したりしてとにかく入居させます。
大家としては「大変 面倒見の良い会社だ」と安心していたりします。
ところが こういう入居者は、得てして退去が早いものなのです。
そして家賃値下げを せざるを得なくなり、運が悪いとあとはどんどん下がるのみとなったりします。
良さげな話には気をつけなくてはならないことと、市中の相場はどれくらいなのか?これをよく勉強しておく必要もあるでしょう。
また、家賃保証が低すぎるのも、問題です。
賃貸検索サイト SUUMO
などで、近隣同条件の物件について、やはりよく調べておく必要があります。
・「利回りがすべて」という業者に注意!
地方の物件は、物件そのものが安いため、見かけ上の利回りは高くなる傾向にあります。
そういう物件を早く売ろうとする場合、販売会社の営業マンが使う、いわば殺し文句が「投資は利回りがすべてですから」ですね。
確かにそうなのですが、その利回りも安定しないと投資としては成り立たなくなってしまいます。
具体的な例を挙げますと、ワンルームマンションの利回りが一番高い主要都市は、札幌市です。
しかし、物件の資産価値の下落率も札幌市が一番高いことも忘れてはなりません。
・「家賃保証はいらない」という業者に注意!
「この物件は、大抵 入居者が途切れることがないから、家賃保証は必要ないでしょう」
「家賃保証をつけると、手数料の分だけ利回りが落ちますので」
こんなことを言われると、嬉しくなってしまうのが大家の性(さが)ですね。
ですが、考えてもみてください。
家賃保証のサービスをつけたほうが、業者はもうかるはずなのです。
つけたくないというのは、保証サービスがいるのが見えているということ。
すなわち業者としては、家賃保証するとリスクが大きくなることを計算しているのです。
よくある、業者の言動をまとめて書いてみましたが、気をつけなくてはならないポイントと言えそうです。