入居率アップは、大家業の積年の願いということになります。
ところが、大家はといえば、やはり自分の物件を美化して見がちになります。
自分の物件を客観的に見られないだけでなく、しばしば比較の対象となるライバル物件にも無関心になりがちなのですね。
空室回避・満室運営のポイントとしては、もっとライバル物件を意識し、ライバル物件を研究すべきではないか?
ですが、自己物件の弱点を知るべく行うライバルチェックとしては、どんな点を気をつければよいのでしょうか?
ここでは、インターネットを使ったライバル研究を主に書いてみましょう。
目次
あなたの所有物件の家賃設定の上下5千円くらいの幅で、近しい物件の情報を、不動産賃貸物件のポータルサイトで探します。
家賃や築年数など、同水準の物件について、印刷して準備します。
そして、物件の掲載元の不動産業者を訪問し、ライバル物件の募集画面をコピーさせてもらいましょう。
ついでに、あなたの所有物件の客付けの依頼もします。
担当者とは、あらかじめアポイントを取って訪問し、ライバル物件の資料をお願いしておくと、スムーズに運びます。
手っ取り早くて確実なのは、大家が『人的資源として』タダで使えるところでは管理会社の営業マンに聞く、というのがあります。
管理会社は「こんな物件が人気がある」「思った以上にすんなり入居が決まる」
不動産会社の営業マンは、こんな穴場的な情報をよく知っているものなのです。
自分の物件と同じような価格帯で、成約率が高い物件を教えてもらいましょう。
彼らは、どこに人気の秘密があるのか?なぜ、人気になるのか?を熟知しています。
内覧に連れて行くときには、すでにこの物件で決める!ぐらいの算段が立っていることが多いぐらいです。
あなたの自己物件と近い水準で、なぜか成約率が高い物件とその理由を聞いてみると、勉強になると思います。
客付け不動産には、多くの営業マンがおり、日々内覧に奔走していると思います。
あなたの所有物件を案内した営業マンに聞き取り調査をしてみてはどうでしょう?
営業マンたちは、あなたの物件に肩入れする理由がありません。
極端に言えば、なるべく沢山の物件に入居してもらう、それだけなのです。
なので、セットで案内した物件についても普通に教えてくれると思います。
重要なのは、案内した立場として、どういうところが欠けているか?詳細にわかっているということなのです。
自分の物件を含めたいくつかの物件について、覆面内覧をやってみましょう!
物件の候補を知らせておき、同じレベルの物件を内覧しますが、オーナーであることは伏せておきます。
営業マンは、何としても入居させようとしますので、彼らの経験とセンスに基づいて案内してくれます。
後から、丁寧に聞き取りを行って、所有物件の”弱点”について、知ることが出来ます。
管理会社にお願いし、管理会社のよく使う業界ネットワーク『アットホーム』『レインズ』の情報をもらいましょう。
管理会社の協力・理解が必要となりますが、管理会社は管理物件が多ければ多いほど収益が増えるのです。
最近の人気や傾向などについては、彼らの持つ新規管理物件の情報が大変役立つと思います。
これも、ライバル物件の動向や情報を得るルートと考えて使えば役立つのです。
結論としてですが、やはり満室経営は、オーナーがじっとしていたのでは始まらないのです。
情報を求めて、いろいろの工夫をすると良いでしょう。
得た情報から、ライバル物件の長所はドンドン工夫して、一層の差別化を考えましょう。