空室が起きると何とか入居を促しますが、物件が古くなったりすると少し焦ることになります。
この場合に打つ手としては ①家賃を下げるか ②リフォームで物件の価値を上げるか
この2つに一つを取ることになります。
余計な出費を避けるとすれば、家賃の値下げが手っ取り早くてよい感じがします。
結構な出費を覚悟すれば、リフォームもできるのですが…
大家さんにとっては、思案のしどころということになります。
さて、どうしますか…
目次
空室問題が出てきたとき、安易に部屋を埋めてしまおうとするのはちょっと待って欲しいのです。
なぜ、空室になってしまったのでしょうか?
入居希望者は、家賃と物件の価値とを比較して、家賃だけの価値が物件に見いだせれば入居を決めます。
家賃だけの魅力が物件にないのだから、家賃を下げるしかない…
それも一つの方法で、不動産業者に電話一本かければ完了というわけで、いつでもできます。
ですが、家賃値下げをしますと、その後はずるずると下がっていく一方ではないでしょうか?
どこかで、家賃下落に歯止めをかけることはできないのか…
新築の物件が人気があり家賃が高いのは、言うまでもなく、価値が高いからです。
ということは、リフォームして『価値を上げる』と良いわけですね。
(ただし、費用がかかりますが…どれくらい、かかるのか…はぁ)
大家さんのため息が聞こえてきそうです。
テレビ朝日系の住建番組『ビフォーアフター』というのをご覧になったことがあると思います。
かなり手狭で、手詰まりになっているお宅をリフォームしてみる、という番組ですね。
「よくまあ、こんなところによく我慢して住んでいたなあ」と ある意味感心するようなお宅が登場します。
テレビに出ることすら、恥ずかしいんじゃないの?
テレビにさらされることを覚悟してもいい!それくらい行き詰まっておられるのだと思います。
さて、番組のクライマックス部分、感動の入室が見せ場となります。
毎回毎回、すごい変身ぶりで驚かされるわけですね。
中古マンションとかについても、同様な変化が期待できると思います。
かなり古びた物件ながら、まるで新築したみたいにピカピカの出来栄えとなったら!
内覧に来られた新婚さんが、キラキラ目を輝かせる…そんな状況が目に浮かぶようですね。
リフォームするといろいろな変化が起きるのですが、長所をあげてみますと…
☆ 物件の価値が上がりますので、家賃は据え置きよりむしろ上げることが出来ます。
☆ 空き室リスクが押さえられるので、先々の入居者難もかなり緩和されます。
☆ ライバルの物件と差をつけられるという点があります。
内覧に来て比較されるとどうしても弱い…そんな物件に良いのです。
そして、家賃の引き上げですが、これは先々まで続きます!
その時だけではなく、まるでいったん新築したみたいに、家賃は高めで維持することができるかもしれません。
本来は、少しずつリフォームしていつも新築の状態を保っていたほうが良いのです。
ですが、これまであまり手を入れていなかった物件については、思い切ってリフォームをやってみる価値があります。
ワンハンドルの水道蛇口に変えてみるとか、壁を移動させてオープンキッチン風にするとか…
少し工夫するだけで、相当魅力的な物件に”変身できる”期待が持てるのですね。
もちろん、大改装したからといってすぐに元が取れるわけでもありません。
何年もかけて回収していくのですが、ベテランの不動産業者さんは2年以内に回収の目標で、と言っておられました。
20万円かかりますと、お家賃を5千円アップすれば、およそ2年くらいで回収できる、そんなイメージですね。
その先のことを考えてリフォームしなくてはなりません。
これもよく言われているのですが、リフォームの業者とだけ、相談するのはやはり危険です。
もっとも信頼できるのは、経験豊富な不動産業者の営業担当さんになります。
「なるほど、いい時期かもしれません」
「今ならまだ、努力すれば入居者が決まりそうですので、もう少し待っても良いのでは?」
具体的なアイディアを提供してくれると思います。
真っ先に、リフォーム業者に相談するのは、ちょっと考えもの。
よく出る例ですが、散髪店に行って、散髪したらよいかどうか聞くと「切りましょう」となってしまいます。
リフォーム業者は、リフォームして生活を立てていますので、何とかリフォームする方向に進むのです。
これでは、リフォームしなくてよい物件もリフォームしてしまうことになってしまいます。
最後はやはり、自己責任ということになりますので、よく相談してから、ということではないかと思います。
あらかじめ、リフォームの値段を調べてから相談に行くと、家賃設定の時に役立ちます。
無料で見積もりをしてくれるお役立ちのサイトのサービスもあるので、利用してみれば良いでしょう。