物件を売却する際は、やはり現状のままでは売れませんので、少しはきれいにしておく必要があります。
ただし、売りに出すのですから、あまりピカピカにしてよけいにお金を使うのは無駄が多いことになってしまいます。
では、売却の際、どのくらいのリフォームが適切と言えるのでしょうか?
話は、少し前後しますが…
専門家によりますと、アベノミクスの余波が残っている現在は、不動産は断然売りの状況だそうです。
一般の人は、東京オリンピックまでは、売り手市場だろう、と思っている印象です。
プロの意見をみると、2018年頃がピークではないか?
そんな意見もあるようですね。
さて、売却のためのリフォームの話題に戻ります。
バブル期以降の『マンション革命』について、当サイトでは何度も書いてきました。
実際に必要なリフォームの水準というものは、物件のレベルでも変わります。
あらゆる物件にリフォームが必要、というわけではないのです。
先の『マンション革命』以降のワンルームマンションは、現在の新築物件とほとんど変わりがないと見なせます。
よって、大掛かりなリフォームは不要です。
さて問題は、2000年以前の物件ですね。
既に20年前後、稼働してきている物件については設備は傷んできていると思います。
とりわけ注意を要するのが、毎日使われる水回りの設備です。
バス・キッチン・洗面所・トイレなどは、消耗が早いのでリフォームの必要性が高いところです。
3点ユニットバスなら、『マンション革命』以降のバス・トイレ別の状態に作る必要があります。
それでしたら、築年数が浅い物件とある程度、対等に渡り合えることになります。
(可能であれば、キッチンも今風に変えてしまうことも必要かもしれません)
水回りは、清潔・新品ですと、やはり女性に対するアピール度が高いのだろうとおもいます。
リフォームを3つに分けて考えたいと思います。
必要最小限のリフォームのために、これは頭に置いておきましょう。
① 原状回復する:クリーニングや壁紙の張り替え
② 設備の交換(部分を含む):トイレ・キッチン・洗面台・バス(水回りの新調)
③ リノベーション:フローリングに変更・張り替え、間取り変更
では、① ~ ③まで詳しく書いてゆきましょう。
① は転居後の原状回復のためのリフォームのイメージですね。
元通りにするイメージで、部屋の価値の上乗せをするわけではありません。
(予算は20万円くらいまで)
② 物件の傷み具合を見ながら、設備を新調するイメージですね。
水回りの設備を新しく交換するなどがおススメとなります。
バス・トイレ・洗面台・キッチン・換気扇などを新品と交換します。
(予算は100万円くらいまで)
③ ①と②に加えて、大規模修繕をするイメージですね。
畳からフローリングにしたり、フローリングを再度、張り替えたり。
間取りを変えて、仕切りを抜いてリビングを広くとるなどの工事を施行します。
(予算は200万円くらいまで)
ワンルームマンションなら、売却のためのリフォームなら②くらいまでで十分となります。
ファミリータイプのマンションなら、③くらいまで施行したほうが売値が大きく上昇することがありえます。
一般的には、築年数が古いほうが立地が良いことが多いのです。
なぜなら、街の中心から外に向かって開発が進んでいくことがあるためだと思います。
築年数が古くても立地が良いとなると、物件さえ見栄えがすれば賃料も上げられたりします。
家賃が上がると利回りも良いことになり、売却価格も高くできるというわけですね。