何としても避けたい『空室で放置』の状態ですが、どんなことに気をつけたら良いのでしょうか?
よくある、近い将来に『空室で放置』の状態になりそうな物件で、簡単に見破れそうなものをまずあげておきましょう。
高利回りをうたわれると、何となく「早く手に入れたい!」と思うのが、投資家の常ですね。
長期低金利が続いているのに、これだけの高利回りの商品はない!
経済の仕組み・状況がわかっている人であればあるほど、なおさら引っかかってしまうのが、高利回り物件の周辺状況なのですね。
「表面の利回りが15%以上で、手取りの利回りは10%超!」
(要するに、利回りというのは「年にどれくらい資本が増えるのか?」を意味しています。
15%でしたら、6年強で元がとれてしまい、以降収入だけになるという、現時点ではかなり驚異的な数字になります)
慌てて購入する人がいても、無理もないとは思います。
「これは、何としても購入しなくては!」
ですが、これに引っかかると、のちのち大変なことになるのです。
投資用の不動産物件の広告に書かれている利回りとは、計算上(理論上?)の利回りということになります。
理想上、最高記録としては「これくらいまで期待できますよ!」という数字なのです。
これには、空室になった場合のことや空室リスクについては全く織り込まれていないのです。
不動産投資の場合の最大の弱点は「空室になったら、収入がゼロになってしまう」ところなのです。
しかし、不動産物件の管理費や修繕積立金などは、空室だからと言ってなくなるわけではないのです。
言わば「収入がないのに、支出がある」状況に置かれるのですね。
これでは、いくら財政的にゆとりがあっても厳しくなってしまいます。
よって、たいていの大家さんは『空室で放置』を何としても避けたい!満室経営に躍起になるのですね。
退去者が出た途端、収入が0となり投資計画は頓挫します。
不動産投資は、入居者がいてはじめて成り立つことを理解できなくてはならないのです。
では、空室選びを回避する『物件選び』を考えることにしましょう。
空室リスク軽減のために重要なのは、やはり物件の選定ということになります。
先の記事を踏まえて書けば『利回りよりも物件選定を優先させる』ことにつきます。
さて、それでは、物件選びのポイントとは、何でしょうか?
『立地』『商品力』『営業力』
この3つがとても大切となるのです。
それぞれについて説明しますと…
☆ 立地とは…物件が賃貸需要のあるエリアにあるかどうか?
☆ 商品力とは…物件に競争力があるか?
☆ 営業力とは…入居者の募集に強い賃貸管理会社であるかどうか?
この3要素は、常に頭に置いて物件を選ばなくてはならないのです。
3つの要素の、どれが欠けても優良な不動産経営はできないのです。
『立地』×『商品力』×『営業力』=不動産投資力
こんな感じでしょうか?
いずれが小さくても、投資力は貧弱なものになってしまうのです。
不動産販売会社の中には、利回りのみを必要以上に強調し、購入希望者を説得しようとするケースがあります。
ですが、出された数値はすべて物件の持つポテンシャルであり、予想される『自己最高記録』であることを知るべきなのです。
こんな場面に立ち会ったら、いったんはその場を離れ、頭を冷やしてよくよく考えて欲しいと思うのですね。
困った時には、ぜひ上の公式を思い出してもらい、決して利回りのみに頼らないようにすべきです。