「不動産賃貸と言えば、東京23区内」
「駅から15分以内なら、たいてい上手く行く」
そんな雰囲気があるのですが、今度は『買ってはいけない地域』と言ったらどこになるのでしょうか?
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おおざっぱに言えば、人口が減少している地域ということでしょうか?
日本全国、人口減少のせいで過疎化が続いていますので、人口の増加地域より減少地域の方が多いのは確かなようです。
県庁所在地でも、人口減少している年もあり、そういう都市は全国的にも人口減少している都道府県だったりします。
県庁所在地で、人口減少がないのならまだしも、○○郡というような地域だと、人口減少に加えて高齢化も進んでいる危険性があります。
すると、特にワンルームマンションなどは、入居可能な候補人口そのものが少なくなってしまっていると考えなくてはなりません。
極めておおざっぱな数値目標ながら、50万人都市くらいならおおむねO.K.と言えるだろうか、という話です。
50万人以下ならダメというわけでもないのです。
例を挙げれば、岐阜市のように40万人くらいながら、隣の愛知県(名古屋)と近いので、通勤という意味では、十分居住可能となります。
名古屋勤務の人のホームタウンとしては、需要が期待できるということになるでしょう。
人口が多ければ良いと言うわけではないのですが、少なければダメ!ということでもないでしょう。
地域住民にしかわからない問題だと思いますが、歴史的に治安が良くないとか地元で人気がない街はやはり不動産賃貸には向かないのではないかと思います。
反社会勢力の団体などがいるような地域の場合は、地元でも人気がないエリアになろうかと思います。
入居者の候補はやはり地元の人ということになるでしょうから、これはそもそも無理な地域ということになります。
例えば、有名大学のメインキャンパスの近くだからとか、大手企業のお膝元だからとか言うのも少し心配です。
トヨタみたいな、国際的にもスーパー企業ならまだしも、地元の地場産業などは、一気に倒産してしまい、あおりを受ける可能性があります。
工場があるから、とか言っていても景気低迷にて工場閉鎖!などと言うことが少なくないのです。
工場の海外移転(人件費の安いアジア各国などへ移る)とか、工場労働者の一斉解雇(派遣が多いのでやりやすい)などもよく聞きます。
法人の一括借り上げなどは、安定していて楽なのですが、これまたいっぺんに契約解除されたりしたら、目も当てられません。
大学とて、郊外移転などキャンパスごといなくなってしまうことさえあります。
あまり笑えない話ですが、東京都内で大学生向けにやっていた不動産賃貸業者があったのですが、大学移転で大変な目に。
しかも、移転していった跡地には団地などが建ち並び、今度はライバルに化ける有り様。
徹底的に打ちのめされてしまった形になったのです。
需給のバランスが崩れると、家賃相場も値崩れを起こして、いちどきに危機的になってしまうのですね。
東北大震災以降、不動産投資は地震のことを考えざるを得なくなりました。
マンションなり、その建物が生き残ったとしても、近隣の社会そのものが崩壊したら、とても住めなくなってしまうのです。
南海トラフ地震などが言われる、四国の南岸(太平洋沿い)などは危険地帯との評判があります。
ヤバすぎるのか、銀行融資が進まないこともあると言います。
実は、建物の新築の価格で保険をかけることができるようです。
車でしたら、中古車を購入した際は、購入価格(端数は切り上げ)で車体保険をかけることが多いです。
ところが、新車価格で車体保険をかけられるとしたら、事故で全損しても、新車が購入できることになります。
自動車については、知りませんが、不動産ですと、新築価格にて保険がかけられるようなのですね。
詳しくは、保険会社にお問い合わせ頂きたいですが、中古価格の保険額では新築ができないのです。
ということで、新築価格で保険をかけるという手もあることを覚えておくと良いでしょう。